全国Q地図は、中央開発株式会社(本社:東京都新宿区)が考案した微地形表現図「CIマップ」を、同社の監修のもと、2026年9月1日から公開しました。基盤地図情報(標高)1mメッシュ(DEM1A)を始め、全国Q地図が備える44種類の標高データの全てについて、専用のソフトウェアを用意することなく、ウェブブラウザだけでCIマップを閲覧できます。

1 背景・目的
航空レーザ測量による精密な標高データの整備が進み、地表の細かな起伏を描き出す微地形表現図は、防災・考古学・森林管理など幅広い分野で使われるようになりました。しかし、CIマップを見るにはGIS(地理情報システム)ソフトウェアと標高データの準備が必要で、専門的な知識と手間を要していました。
全国Q地図は、標高データを独自に加工した標高タイルを整備し、これをウェブブラウザ上で演算して赤色立体地図やCS立体図を描く仕組みを備えています。この仕組みにCIマップを加えることで、誰でも、その場で、全国の任意の場所のCIマップを閲覧できるようにしました。
2 CIマップとは
CIマップは、中央開発株式会社が考案した微地形表現図です。地表の傾斜の向きが中心を向いているか(収束)、外を向いているか(発散)を数値化した収束度(Convergence Index)と、傾斜の急さを表す図とを重ね合わせて描きます。
尾根や凸地形は赤く、谷や凹地形は緑に、傾斜が急な斜面ほど濃い赤褐色になります。等高線が読めなくても地形の凹凸を直感的に把握でき、地質リスク要因の判読・抽出に適しています。
手法の詳細は、次の論文及び中央開発株式会社の解説ページ「CIマップ」で公表されています。
上原大二郎・西村修一・田中風羽・竹田和弘「収束度(Convergence Index)を利用する微地形表現図『CIマップ』の考案」第59回地盤工学研究発表会、23-13-1-06、2024
3 全国Q地図での提供内容
CIマップは、全国Q地図が備える44種類の標高データの全てで表示できます。地図の上で赤色立体地図・CS立体図・等高線と切り替えて、同じ場所を見比べることもできます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公開開始日 | 2026年9月1日 |
| 対象の標高データ | 44種類(国土地理院、産業技術総合研究所、林野庁、都道府県などが公開するもの) |
| 範囲 | 日本全国(標高データが整備されている範囲)。世界の地形データにも対応 |
| 格子間隔 | 国内の標高データで0.25m〜10m |
| 利用料金 | 無料(利用登録は不要) |
| 必要なもの | ウェブブラウザのみ。PC・スマートフォン・タブレットで利用可能 |
CIマップは、標高タイルを読み込んでウェブブラウザ上で演算して描いています。実体視、印刷、位置情報(ワールドファイル)付きの画像保存にも対応しています。
4 活用が期待される分野
CIマップは、傾斜が変わる線(遷急線・遷緩線)を線として描き出すことに長けています。次のような、地形の境目を見分ける場面での活用が期待されます。
- 防災・斜面の調査 地すべりの滑落崖や段差、斜面の遷急線が線として現れるため、崩壊の恐れがある地形を見つけやすくなります。
- 地形の判読 段丘面や崖錐など、傾斜の変わり目で区切られる地形面の区分に使えます。
- 考古学・郷土史研究 古墳の墳丘の裾、城跡の曲輪の縁や堀切など、人が造った平坦面の境目をたどれます。
- 土木・森林 旧河道、作業道の跡など、人為的な地形改変の境界を追えます。
5 その他
利用条件
Q地図タイルは、多くの場合、適切な出典を記載するだけでお使いいただけます。詳細は「全国Q地図の転載や利用許諾について」を御覧ください。
中央開発株式会社からの発表
本件については、中央開発株式会社からも、本日プレスリリースが行われています。
問合せ先
全国Q地図管理者
メール: administrator020113 ★ qchizu.jp(★を@に)


